肝臓病の症状・原因・治療法
肝臓病にはいろいろな種類の病気があります。肝臓病の症状・原因・治療法について。
肝臓病の症状として典型的なものに【黄疸】や【腹水】といった症状がよく挙げられますが、これらの症状というのは肝臓病がある程度進んだ状態になってはじめて自覚されることが多く、殆どは自覚症状がないにも関わらず、健康診断などで肝機能の数値で異常値が出ていて再検査の結果、何かしらの肝臓病と診断されるケースが多いようです。 肝臓は【沈黙の臓器】といわれるように、原因が積み重なってある程度病状が進行してからでないと気付くことも稀であり、それだけに発覚した時には治療法も限られてくるといったことに繋がり易い病気のようです。 |
肝臓病の種類と原因
肝臓病といっても具体的にはいろいろな種類の病気があり、代表的な疾患としては【急性肝炎】【慢性肝炎】【肝硬変】【肝がん】などが挙げられます。これらの肝臓病を引き起こす原因には、遺伝の影響など先天性の問題や、薬剤によるものなど、さまざまな要因が考えられますが、主だった原因としては、【ウィルス】と【アルコール】の影響によるものであるといわれています。
肝臓病の検査
肝臓病は自覚症状が出にくい病気で、何らかの異常を感じだした時には、病状がある程度進行してしまっているので、定期的な検査が非常に重要です。肝臓の機能に障害が生じているかの検査は、【血液検査】【超音波・CT・MRIなどでの画像診断】といったことで実施されるのが一般的です。
血液検査や画像診断で何らかの病変の疑いが生じた際には、肝臓の組織の一部を採取して、より詳細な診断をする【肝生検】といった検査を実施し、確定診断を行います。
肝臓病の症状【肝炎】
肝臓病の症状は、肝炎・肝硬変・肝がんによって異なりますし、肝炎ウィルスの種類の違いによっても症状の経過などが異なってきます。
急性肝炎
【急性肝炎】の一般的な症状としては、全身の倦怠感、食欲不振、黄疸などです。ほとんどの場合、数ヵ月で症状が治まることが多いですが、ごく稀に死亡率が高い【劇症肝炎】に進行する患者さんも居られるようです。
慢性肝炎
【慢性肝炎】では急性肝炎と同様の症状が見られる場合もあるようですが、一般的には明確に自覚する人は少なく、何となく身体がだるいといった程度の症状であるため、肝臓病であることに気付かないケースが殆どのようです。
劇症肝炎
【劇症肝炎】というのは急性肝炎のなかでも特に重症の肝炎であり、初期症状は通常の急性肝炎と同じで、発熱、倦怠感、食欲不振、吐き気、嘔吐、黄疸といったものですが、その後【肝性脳症】と呼ばれる意識障害が生じてしまうのが特徴です。
肝臓病の進行経過
肝臓病というのは一般的に、【肝炎】→【肝硬変】→【肝がん】といった流れで進行していきます。肝臓病の中でも肝硬変まで進行するかが重要なポイントで、肝硬変を一旦発症すると元の状態に治療することはできません。