低カロリー高タンパク質の食品・食材

低カロリーでありながら高タンパク質な食べ物について食品分類ごとに紹介。

タンパク質が多く含まれている食べ物としては、肉類・魚介類・卵類・乳製品・大豆製品などが挙げられるわけですが、それらの食品群の中には脂質(脂肪分)も多く含まれている食材があり、高タンパク質だけれども同時に高カロリーである食品も多々あります。

そんな中でも鶏のササミや皮なし胸肉、卵の白身、白身魚などは、低カロリー高タンパク食品の代表的なものとして知られているワケですが、他にも高タンパクでなおかつ低カロリーな食べ物があったりするので、食品分類ごとに幾つかの食品をピックアップして紹介してみたいと思います。

肉類

牛・豚・鶏肉類の中からまずは鶏肉ですが、鶏肉についてはやはり“ささ身”と“胸肉”がタンパク質が多く含まれておりなおかつカロリーが少ないので、肉類全般の中でも高タンパク低カロリー食品の代表格的な食材と言えます。

ただし、胸肉でも皮の有る無しでカロリーに大きな差があり、脂肪分がかなり多い皮つき肉になるとカロリーがグンと高くなるので注意が必要です。

豚肉と牛肉では“ヒレ肉”が高タンパク低カロリー

豚肉の部位では脂肪の少ない“ヒレ肉”が最もタンパク質が多くてカロリーが少なく、鶏肉のささ身や胸肉と数値的に比較しても見劣りしないほどの高タンパク低カロリー食品と言えそうです。

豚肉のその他の部位の中では“もも肉”も相対的にカロリーが低いほうと言えますが、あくまでも脂身の取り除かれた肉に関してであり、脂身つきだと当然のことながらカロリーが高くなります。もも肉と比較してロースや肩ロースはカロリーが高いです。

最後に肉好きの人にとっては肉の王様とも呼ばれる牛肉ですが、豚肉と同じく脂肪が少ない赤肉の“ヒレ肉”が高タンパク低カロリーの部位です。

牛肉では次いで脂身なしの“肩肉”や“もも肉”がタンパク質を豊富に含んでいる割に、サーロインやバラ肉などと比べればカロリーは低く抑えられるようです。

食品(100g当たり) エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
鶏肉(若鶏肉)
ささ身 105 23.0 0.8
むね肉(皮なし) 108 22.3 1.5
むね肉(皮つき) 191 19.5 11.6
もも肉(皮なし) 116 18.8 3.9
もも肉(皮つき) 200 16.2 14.0
手羽(皮つき) 211 17.5 14.6
豚肉
ヒレ(赤肉) 115 22.8 1.9
もも肉(皮下脂肪なし) 148 21.5 6.0
もも肉(脂身つき) 183 20.5 10.2
ロース(皮下脂肪なし) 202 21.1 11.9
ロース(脂身つき) 263 19.3 19.2
肩ロース(皮下脂肪なし) 226 17.8 16.0
肩ロース(脂身つき) 253 17.1 19.2
牛肉(アメリカ産やオーストラリア産の輸入牛肉)
ヒレ(赤肉) 133 20.5 4.8
肩肉(皮下脂肪なし) 157 19.6 7.8
肩肉(脂身つき) 180 19.0 10.6
もも肉(皮下脂肪なし) 165 21.7 7.6
もも肉(脂身つき) 182 21.2 9.6
サーロイン(皮下脂肪なし) 238 19.1 16.5
サーロイン(脂身つき) 298 17.4 23.7
バラ肉(脂身つき) 371 14.4 32.9

※日本食品標準成分表より

魚介類

鮮魚魚介類の中では鱈(タラ)、キス、ヒラメ、カレイ、トビウオ、鮎、鯛などといった淡白な白身魚は、脂肪が少なくそれでいて良質のタンパク質をたくさん含んでいるのでオススメです。

ただし、カレイでも魚卵を含んでいる子持ちカレイはカロリーが高めですし、鮎や鯛などは天然魚と養殖魚の違いによりカロリーにけっこうな差があり、養殖のものはカロリーが高いようです。

赤身魚は白身魚と比較して全般的に脂肪分が多いのでカロリーも高めになるのですが、そんな赤身魚の中でも春カツオやマグロの赤身はタンパク質が多くてカロリーが低いです。

イカ、タコ、エビ、カニに関してはどれもタンパク質が多く含まれている上にカロリーが低めですし、アサリ、サザエといった貝類も、含まれるタンパク質と脂質のバランスから見れば、まさに低カロリー高タンパク食品と言えます。

脂ののった魚などはカロリーが高い

魚介類は同じく動物性タンパク質を豊富に含んでいる肉類と比較して、全般的に何となくカロリーが低いイメージがありそうですが、脂肪分の多い魚いわゆる脂ののった魚などはカロリーが高いです。

例えば、サンマ、大西洋サバ(ノルウェーサバ)、ブリ、ハマチ、マグロの脂身、ウナギなどはタンパク質が多いと同時に脂質も多く含まれているので、結果的にかなり高カロリーな部類に入ります。

刺身や寿司ネタで人気のマグロは赤身の部分であればタンパク質が豊富かつ低脂肪なのですが、同じマグロでも脂がのった“トロ”といった脂身は脂質が多く高カロリーな食品となります。

同じように、鍋料理で有名なアンコウも基本的に高タンパクな上に脂肪分がひじょうに少なくオススメなのですが、アンコウの肝(アンキモ)は極めて高脂肪でカロリーがかなり高いということを気に留めておく必要があります。

食品(100g当たり) エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
白身魚
アナゴ 161 17.3 9.3
ウナギ(養殖) 255 17.1 19.3
アユ(天然) 100 18.3 2.4
アユ(養殖) 152 17.8 7.9
アンコウ 58 13.0 0.2
アンコウ(肝) 445 10.0 41.9
キス 85 19.2 0.4
マガレイ 95 19.6 1.3
マコガレイ 99 19.5 1.8
子持ちガレイ 143 19.9 6.2
舌平目(ウシノシタ) 96 19.2 1.6
ヒラメ(天然) 103 20.0 2.0
ヒラメ(養殖) 124 21.2 3.7
真鯛(天然) 142 20.6 5.8
真鯛(養殖) 194 21.7 10.8
真ダラ 77 17.6 0.2
スケトウダラ 79 18.1 0.2
トビウオ 96 21.0 0.7
赤身魚
真アジ 121 20.7 3.5
春カツオ 114 25.8 0.5
秋カツオ 165 25.0 6.2
真サバ 202 20.7 12.1
大西洋サバ 326 17.2 26.8
サンマ 310 18.5 24.6
ブリ 257 21.4 17.6
ハマチ(養殖) 256 19.7 18.2
ミナミマグロ(赤身) 93 21.6 0.1
ミナミマグロ(脂身) 352 20.3 28.3
クロマグロ(赤身) 125 26.4 1.4
クロマグロ(脂身) 344 20.1 27.5
イカ・タコ・エビ・カニ
コウイカ 66 14.9 0.3
ヤリイカ 85 17.6 1.0
スルメイカ 88 18.1 1.2
真ダコ(生) 76 16.4 0.7
真ダコ(茹で) 99 21.7 0.7
ブラックタイガー(養殖) 82 18.4 0.3
芝エビ 83 18.7 0.4
甘エビ 87 19.8 0.3
車エビ(養殖) 97 21.6 0.6
タラバガニ 59 13.0 0.3
ズワイガニ 63 13.9 0.4
毛ガニ 72 15.8 0.5
貝類
あさり 30 6.0 0.3
しじみ 51 5.6 1.0
牡蠣(養殖) 60 6.6 1.4
サザエ 89 19.4 0.4

※日本食品標準成分表より

豆類(大豆製品)・野菜類・きのこ類

鍋料理の食材植物性タンパク質の中ではヘルシー食材として認知度も高い豆腐が低カロリー高タンパク食品の代表的なものと言えますが、同じ大豆製品でもがんもどき(ひろうす)や油揚げは含まれるタンパク質が多いのですが、油で揚げてある分当然のことながらカロリーもグンと高くなります。

また、納豆や湯葉もタンパク質の量が多いのですが、脂質も多くなっておりカロリーもけっこう高くなります。

野菜関連は全般的にタンパク質の量が少ないのですが、そんな中でもソラマメや枝豆はタンパク質が多く含まれています。ちなみにソラマメや枝豆は名称的に豆類に分類されそうな気がしますが、実際は野菜類に分類されています。

きのこ類はこれまでに取り上げてきた食品などと比較すると、含まれているタンパク質の量は多いとは言えないのですがカロリーはかなり低いので、タンパク質含有量とカロリーの比率から考慮すると、低カロリー高タンパク食品と言えるのではないでしょうか。

食品(100g当たり) エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
大豆製品(豆腐・油揚げ類)
絹ごし豆腐 56 4.9 3.0
ソフト豆腐 59 5.1 3.3
木綿豆腐 72 6.6 4.2
焼き豆腐 88 7.8 5.7
生揚げ(厚揚げ) 150 10.7 11.3
がんもどき(ひろうす) 228 15.3 17.8
油揚げ(薄揚げ) 386 18.6 33.1
凍り豆腐(高野豆腐)※乾燥状態 529 49.4 33.2
その他の大豆製品
豆乳(無調整) 46 3.6 2.0
調製豆乳 64 3.2 3.6
おから(新製法) 111 6.1 3.6
糸引き納豆(丸大豆納豆) 200 16.5 10.0
湯葉(生) 231 21.8 13.7
野菜類
グリンピース 93 6.9 0.4
そらまめ 108 10.9 0.2
えだまめ 135 11.7 6.2
きのこ類
マイタケ 16 3.7 0.7
生しいたけ 18 3.0 0.4
ブナシメジ 18 2.7 0.6
えのき茸 22 2.7 0.2
エリンギ 24 3.6 0.5

※日本食品標準成分表より

その他の高タンパク低カロリー食品

生卵最後は高タンパク低カロリーと言えそうなその他の食品について紹介しておきます。

日常的によく食されている鶏卵は良質なタンパク質が豊富に含まれているのですが、卵黄には脂質が多く含まれているので必然的にカロリーも高くなります。一方の卵白には脂質はほとんど含まれておらずカロリーが極めて少ないので、鶏のササミと同様に高タンパクで低カロリーな食品の代表と言えます。

あと、便利な缶詰で料理の食材として利用されることが多いツナ缶は、調味液に油を使用している油漬タイプのツナ缶は高カロリーなのですが、水煮タイプ(油を使用していないノンオイル・タイプ)の製品であればかなり優秀な高タンパク低カロリー食材と言えそうです。

クジラ肉、鹿肉、馬肉の赤肉やカエルの肉も低カロリー高タンパク食品

クジラ肉、鹿肉、馬肉といった普段そうそう食べる機会が頻繁にあるとは思われない肉類ですが、これらの食材の赤肉は肉類全般の中でもカロリーが少ない割にタンパク質が豊富な食べ物と言えます。

また、中華料理などではポピュラーなカエルの肉は味や食感が鶏のササミと似ているとよく言われていますが、栄養成分的にも高タンパク低カロリー食品の代名詞的な鶏のササミと同等のようです。

食品(100g当たり) エネルギー(kcal) たんぱく質(g) 脂質(g)
鶏卵
卵白 47 10.5 微量
卵黄 387 16.5 33.5
ツナ缶
ライトツナ・フレーク(水煮) 71 16.0 0.7
ライトツナ・フレーク(油漬) 267 17.7 21.7
肉類その他
カエル 99 22.3 0.4
鯨肉(赤肉) 106 24.1 0.4
鹿肉(赤肉) 110 22.3 1.5
馬肉(赤肉) 110 20.1 2.5
鴨肉(皮なし) 128 23.6 3.0

※日本食品標準成分表より

プロテイン・サプリメント

プロテイン・サプリメントボディビルダーやアスリートなどが愛用している“プロテイン”は栄養補助食品といった類いになるので、厳密に言えば肉類や魚介類などの一般的な食品とは区別されそうですが、基本的に牛乳や大豆といった原材料から余分な脂質などを取り除いてタンパク質を抽出した加工食品なので、広義では究極の高タンパク低カロリー食品と言えそうです。

また、毎日の食事から脂肪分は抑えて良質のタンパク質を充分に摂取するには、よほど意識しないとなかなか長期的に継続できないものですが、補助的にプロテイン製品を活用することで手間や負担がかなり解消できるのではないでしょうか。

ひと昔前に市販されていたプロテイン製品は溶けにくかったり味覚的に飲みにくいといった印象がありましたが、現在ではそれらのウイークポイントが改善されている製品が殆どなので、昔ほど抵抗感なく摂取できると思います。

ニュース・トピックス

【日本人好みのQ&Aサイト】
知りたい事や悩み事の相談などを質問して、それに対してアドバイスや回答を貰える「Yahoo!知恵袋」や「教えて!goo」といった、いわゆるQ&Aサイトの利用率が増加傾向にあるとのこと。

このような知識・情報共有サービス分野について日本とアメリカでの利用率の比較をすると、1人あたりの平均利用頻度や平均利用時間で、アメリカを上回っている結果になっている模様。

Yahoo!ニュースより参照抜粋